新着

認知症予防にも!脳を活性化する固有感覚トレーニング

認知症は高齢化社会において大きな課題となっており、予防や早期対策の重要性がますます注目されています。その中で、脳を活性化し認知機能を支えるための方法として「固有感覚トレーニング」が注目されています。固有感覚とは、自分の体の位置や動きを脳が感知する能力のことであり、日常生活の基盤を支える重要な感覚です。今回は、認知症予防に役立つ固有感覚トレーニングの効果や方法、そして日々の生活で取り入れやすいポイントについて詳しくご紹介します。

固有感覚とは何か?

固有感覚(プロプリオセプション)は、筋肉や関節、皮膚にある感覚受容器からの情報を脳が受け取り、自分の身体がどのような姿勢や動きをしているかを把握するシステムです。例えば、目を閉じていても腕や脚の位置を感じられるのは固有感覚が働いているためです。この感覚は歩行やバランス保持、運動制御など、身体の基本動作に欠かせません。

固有感覚の重要性

固有感覚は身体の動きを調整するだけでなく、脳の働きと密接に連携しています。日々の動作をスムーズに行うためには、正確な固有感覚の情報伝達が不可欠です。また、高齢になるとこの感覚が衰えることで転倒リスクが高まったり、認知機能の低下にも結びつくことがわかってきました。認知症予防にも固有感覚の維持・向上は有効であると考えられています。

脳が固有感覚から受け取る情報を活用し、運動や認知の処理を行っています。したがって、この感覚を刺激し活性化させることは、脳の健康をサポートする自然なアプローチなのです。

認知症における記憶障害や認知機能低下に対しては多様な予防方法が検討されていますが、固有感覚トレーニングは身体を使いながら脳を刺激する点で注目されています。

神経科学の視点から

神経科学の研究により、運動と感覚刺激が脳の可塑性、つまり変化や新しい神経ネットワークの形成を促すことが示されています。固有感覚刺激は運動野だけでなく、感覚野、前頭前野などの認知機能を司る領域にも働きかけ、認知症の予防や改善を助ける可能性があると期待されています。

これらの脳への刺激によって、記憶力や集中力の維持向上にもつながり、日常生活の質が向上すると言われています。

そのため、適切な固有感覚トレーニングは脳の若返りにもつながると考えられているのです。

認知症予防に役立つ固有感覚トレーニングの方法

ピンクのスカートを履いた女性の足元が映っている写真。石畳の道を歩く姿が捉えられています。

1

固有感覚トレーニングは、特別な器具がなくても日常の動作の中で取り入れることが可能です。ここでは、効果的で無理なく続けやすいトレーニング方法を紹介します。

1. 裸足での歩行

地面の感触を直接感じることで足裏の感覚が刺激され、固有感覚が活性化します。特に砂浜や草の上など不整地を歩くことが最適とされてきましたが、毎日そのような場所に行くのは難しい場合が多いでしょう。

そこで、屋内で気軽に体感できるトレーニングマットなどを活用するのがおすすめです。足裏に適度な刺激を与え、固有感覚を効果的に促すことができます。

2. バランストレーニング

片足立ちやバランスボードを使った運動は、固有感覚を高めるのに有効です。これらのエクササイズによって身体がどのように動いているかを意識しやすくなるため、脳への刺激も増えます。

毎日数分間、鏡の前で姿勢をチェックしながら行うと効果が高まります。

3. ゆっくりとしたストレッチや動作

急激な動きではなく、ゆっくり行うことにより固有感覚への意識が深まります。身体の各部位の動きを丁寧に感じ取りながら行うストレッチは、筋肉や関節のセンサーを活性化し、脳への良い刺激となります。

定期的な実践で、身体の感覚が鋭くなり、認知機能の維持にもつながります。

固有感覚トレーニングがもたらす脳へのメリット

固有感覚トレーニングを継続的に行うことで、脳への多様な良い影響が期待できます。ここでその主なメリットを詳しく解説します。

神経ネットワークの強化と血流改善

固有感覚からの刺激が脳に伝わることで、神経細胞の活性化や新たな神経連結が促進されます。これにより認知機能に関わるネットワークが強化され、脳全体の機能維持に役立ちます。また、適度な身体活動は脳血流を改善し、より良い代謝環境を生み出します。

ストレス軽減と気分の安定

固有感覚トレーニングは身体感覚を整えることで自律神経のバランスを改善し、ストレス軽減に効果があるとされています。ストレスは認知機能低下のリスク因子の一つであり、これを緩和できることは認知症予防にとっても重要です。

運動と脳刺激の相乗効果

固有感覚トレーニングは運動に伴う身体的な効果だけでなく、脳の感覚野や運動野を活性化する点がポイントです。運動による脳の刺激は認知症の発症リスクを下げることが、多数の研究で示されています。

日常生活に無理なく取り入れる工夫

公園でジョギングを楽しむ女性の笑顔。タオルを肩に掛け、運動に励んでいる様子。周囲は緑に囲まれている。

2

認知症予防として固有感覚トレーニングを習慣化するには、続けやすい環境を整えることが大切です。ここでは、忙しい毎日でも簡単に取り入れられるコツを紹介します。

使用時間は短くても効果的

固有感覚を刺激するためには、長時間のトレーニングは必ずしも必要ありません。一回あたり3分程度の集中した刺激で十分な効果が期待できます。そのため、朝の洗面所や台所での家事の合間に取り入れるなど、無理なく日常の流れの中に組み込むことがポイントです。

適切な環境づくり

体に無理のない室内用のトレーニングマットを使えば、外出や特別な設備を必要とせず、いつでもどこでもトレーニングが可能です。コンパクトなサイズで軽量なものを選ぶと、場所を選ばず使用できます。

家族や仲間との共有

誰かと一緒に取り組むことで、続けるモチベーションが高まります。家族や友人と日々のトレーニングを楽しむことも、精神的な健康維持に役立ちます。

まとめ

固有感覚は自身の身体を感じ取り、動かすために欠かせない感覚であり、これを活性化するトレーニングは認知症予防にも大変効果的です。神経科学の視点からも支持されている固有感覚トレーニングは、身体機能の維持だけでなく、脳の健康を保つための優れた方法として期待されています。

日常生活の中に短時間のトレーニングを取り入れるだけで、脳と身体の両面から健康を支えることができます。特に足裏の感覚を刺激することは重要であり、裸足で歩く環境を整える、あるいは自宅で使えるトレーニングマットを活用することが効果的です。

継続的な固有感覚の刺激が、認知機能の維持や向上に寄与し、安心して充実した毎日を過ごすサポートとなるでしょう。現在では、固有感覚トレーニングに特化した製品も登場しており、自宅で手軽に取り入れられるのも嬉しいポイントです。

当研究所がおすすめする「Stim Up Platinum」は、足裏の固有感覚を効率良く刺激するマットです。京都大学大学院との共同研究によるプラチナナノコロイド配合で、身体と脳へのアプローチを同時に実現。洗面所や台所などの日常の中で短時間の使用が可能で、年齢を問わず幅広い方にご利用いただいています。

ぜひ、この機会に固有感覚トレーニングを取り入れて、認知症予防と脳の活性化を目指してみてはいかがでしょうか。

関連記事

TOP